あたたかいパンとシチュー

「重いとも。そしてその重さを楽しめ、雑種」

メソポタミアばなし①(〜ジェムデト・ナスル期)

入院中、月本先生の文化史講義(21年度・前)をコンプリートしたので、これまたわるさ出ない範囲で学んだことをメモします。

【BC6200〜:新石器時代
メソポタミア・レヴァントの地で農耕が始まる。「サマラ文化」「ハッスーナ文化」「ハラフ文化」が生まれ、彩文土器や目の偶像が作られる。

【BC5400〜:ウバイド期】
川から水を引き、灌漑を整備することで、乾燥した南メソポタミアでも農耕ができるようになる。→南メソポタミア地域の発展につながる。
印章や封泥の利用、神殿建築が始まる。

【BC3800〜:ウルク期】
都市ウルク(Uruk)を中心とした文化。ウルク旧約聖書の「エレク」。

・都市ウルクについて
約1km四方の土地であり、後地には農耕牧畜地がある。都市の中央にはアヌ神とイナンナ神を祀る神域がある。
多くの食糧と、印章や封泥を用いた物質管理手法により、ウルクを中心とした交易網が西アジア一帯に広がった。これは“ウルク・エクスパンション”と呼ばれ、平和的な地域間交流がなされていた。
・最古の王の登場
都市社会の成立とともに、「祭司王」と呼ばれる統治者が登場。宗教を中心に、指導的立場をとる。
・象徴としての神の表現
ロゼッタ文様と呼ばれる絵文字が登場。生命力の象徴であり、「天」や「神」を意味する(後に、楔形文字のDINGIRとなり、神名の前に付す)。
また、イナンナが葦を束ねた小柱で表現されたように、この頃、神は象徴として表された(人間の姿で描かれるのはシュメル初期王朝以降)。

【BC3100〜:ジェムデト・ナスル期】
ウルク期からシュメル初期王朝への移行期。


エジプト通史を追っていた身としては、とにかく「時代、早!」…って印象。エジプトの初期王朝成立はBC3000頃なので、メソポタミアの方が一世紀弱先に発展しているような感じなのだと思います。事実、ウルク期の文化が、ナカダⅢ期の「ゲベル・エル・アラク短剣」(BC3500-3200頃)、ナルメル王のパレット(BC3000頃)の図柄に影響していると考えられているそうです。すごいなあ。