エジプトばなし⑤(第二中間期)
エジプトノート5回目。
今夜も、FGOに役立ちそう(?)なとこだけ書き留めます。
◆第二中間期(前1650〜1550)
《概観》
中王国時代が終わった後の混乱期。周辺民族(ヒクソスやクシュ王国)の脅威に晒された時代。
下エジプト:ヒクソスの王朝である第15王朝
上エジプト:第16王朝&第17王朝
で、それぞれ支配していた感じ
《ヒクソスとは?》
西アジア系の異民族。都はアヴァリス(のちのペル・ラメセスのあたり)。
「武力でエジプトを侵略した」という説は今は否定されており、中王国時代からこの地域に住み着いていた異民族の人々が、中王国王朝の衰退によって穏やかに第15王朝を成立させたとされている。
セト神(混沌と混乱の神)とバアル(天候・嵐・豊穣の神)を習合させて崇拝していた。
※バアル神:オリ博に、前1500年頃のバアル神像が展示してある!
嵐=作物に恵みを与える雨季の到来=豊穣の象徴
《ヒクソス第15王朝 vs 第17王朝》
第17王朝セケンエンラー・タアア王→次代カーメス王と戦争を続け、イアフメス王の代で、第15王朝に勝利する。イアフメス王の勝利をもって、エジプトは再度統一され、第18王朝が始まる
《覚えておきたいポイント》
ヒクソスの支配を経験したことで、エジプトは、西アジアを含む広いオリエント世界を意識せざるを得なくなる。また、「エジプト人としての民族意識」が高まったことが、後の時代の国家体制にも影響を及ぼすことに。
ヒクソスによってもたらされたチャリオット・複合弓といった武器の登場で、それらを扱える「軍人層」が形成されることになる。→後の軍事国家体制へ…。
珍しく、直接的なFGOポイントはない時代なんですが、新王国時代へのつながりという意味では重要な時代だな〜と思った。
まだ先走りたくないんだけど、まさにこの経験が、ラメセス朝の成り立ちに直結していくんだろうし。それにほら、異民族との戦いとえば「カデシュの戦い」なわけで、この時代と違う選択ーー「平和条約」を結ぶということーーの価値に繋がっていく、みたいな流れなんだろうし。